舌癌の症状

しこりができることが、舌癌の典型的な症状です。先端や中央部には少なく、主に側縁にできます。これに加え、周りよりも白くなることもあります。

この他にも、痛みを感じたり、潰瘍性の病変や講習によって気付くこともあります。症状として出血が見られることもあり、食事の時に気付くこともあります。

舌癌は初期症状の段階に明確な兆候が出ないケースもあります。そのため、異常が発見された時には、すでに進行している可能性もあることを理解しておく必要があります。

内臓と違って、口の中は直接目視することが可能です。そのため、異常を感じた時には、自分でも観察しやすい傾向にあります。もっとも、下の面のように見えづらい場所もありますし、自分では正確な診断をすることはできませんので、気になる症状があったら、早めに病院に行っておくことが大切です。一般的には耳鼻咽喉科を受診しておけばよいでしょう。

舌癌の初期症状と進行がん

がんについては、早期発見ができるかどうかによって、治療後の経過が大きく変わっていきます。そのため、異常がある時には放置しないことが求められます。口内炎などの軽い病気と区別しづらいこともあり、深刻な疾患が原因担っているのかどうかが分かりづらい面があります。

しかし、初期症状の段階から治療を開始することができれば、進行がんになってしまった場合よりも予後は良く、生存率も良好な傾向にあります。そのため、気になる時には耳鼻咽喉科の専門医の診断を受けておくと安心です。調べてもらったら、わざわざ治療するまでもなく治るものかもしれませんが、気付かないうちに進行がんになってしまい、舌癌が深刻な症状になってしまうことに比べると、悪い結果ではないはずです。

なお、舌癌は男女比で見ると男性は女性の倍ほどの罹患率となっており、年齢では50代後半に多いのですが、50歳未満だけでも4分の1ほどの割合を占めていますので、若いからといって無縁なわけではありません。

舌癌の生存率

治療を開始してから、一定期間経過後に亡くならなかった方の割合を示しているのが生存率です。つまり、この数値が高いほどに希望を持てることになりますし、極端に低い場合には無事に過ごせる確率は低いことになります。

舌癌の場合、初期症状なら5年生存率が90%ほどになると言われており、発見が遅れなければ決して手の打ちようのない病気ではありません。しかし、進行すると予後は不良になります。

舌癌の治療

手術と放射線治療が柱となっており、ここに抗がん剤を組み合わせることもあります。効果が異なるだけではなく、後遺症や副作用もありますので、リスクについても理解しておく必要があります。

手術療法

舌癌の位置や大きさ、深さによって切除する範囲が異なります。当然ながら、小さく切り取る方が後遺症は少ないのですが、治療効果も限定されることになります。術後の再発のリスクについても検討しておかなくてはなりません。

手術に伴う後遺症としては、術後に舌が変形することによって食べづらくなったり、味覚が変化する、食道に入らずに気管に入ってしまう誤嚥が起こる、発声機能を失うといったものがあります。

舌癌の手術の時には、事前にどの程度の後遺症が見込まれるかを理解しておきましょう。生活に大きな変化を強いられることもあるものの、それほどの負担がないこともありますので、主治医に確認しておく必要があります。

放射線治療

舌癌の病巣に放射線を照射することで攻撃する方法です。体の外から当てる方法(外照射)と組織内照射があります。

外照射では30回ほどに分けて、一回数分程度の放射線治療を行います。入院せずに外来で済みますので、この期間はずっと病院にいなくてはならないわけではありません。副作用として、口内炎や味覚障害が生じることがあります。原則として単独で舌癌を完治させることは期待できません。

組織内照射は、舌に細いチューブを刺しておき、そこから放射線を当てる方法です。期間は短く、3日から5日ほどが目安になります。この期間は流動食を摂ることになります。副作用として、口内炎や潰瘍が生じることがあるほか、骨壊死や骨髄炎のリスクもあります。

放射線治療の副作用が表れても、時間が経過することによって軽くなっていくことが多いため、いつまでも厳しい状況が続くわけではありません。ピークとなる時期を主治医に確認しておくと気が楽になります。先が見えないと不安になりますので、見通しを立てておくとよいでしょう。

舌癌の原因

喫煙や飲酒の習慣がある方はリスクが高いとされています。また、義歯や虫歯がある場合には持続的に刺激を与えることになりますので、これらも原因の一つであるとされています。

さらに白板症や紅板症がある場合には、がん化する恐れがありますので、要注意です。

舌癌の検査・診断

病変の一部を採取してから顕微鏡を用いて性質を調べる生検が行われています。ここでがんであることが分かると、CTやMRI、超音波検査といった画像診断を行い、状況をより詳細に把握することになります。

初期症状の段階であると、ほかの病気との区別が目で見ただけでは明確ではないこともありますので、視診だけでは不十分なこともあります。

舌癌とまぎらわしいものとしては、外傷性の潰瘍や血管腫、繊維腫、リンパ管腫、白板症や扁平苔癬、乳頭腫、口内炎などがあります。

舌の働き

舌癌ができる場所は、下の中でも前の3分の2ほどで、その奥の部分は舌根と呼ばれています。舌根部分にガンができた場合には、舌根がんと呼ばれています。舌の働きとしては、構音機能、嚥下機能、味覚を感じることの3つが主なものとなっています。

まずは構音機能ですが、声は声帯によって作り出され、咽頭や口腔の共鳴から発せられます。この時に、自分がイメージした音を作り出すことに舌が関わっています。といっても、それほど難しく考えながら行っているわけではなく、言葉を話す時には無意識にこなしていることになります。上手に働かなくなると、いわゆる滑舌が悪い状態になってしまいます。

嚥下機能は、食べ物を飲み込む時に気管に入れず、しっかり食道に入れる働きです。この働きが機能しないと、食物が気管に入る誤嚥が起こります。また、食べ物を噛み砕く咀嚼にも支障をきたすことがあります。

舌には味覚を感じる味蕾というものがあり、これがセンサーの役割を果たしています。そのため、食事の際に味を感じることに関わっています。

舌癌の手術によって、これらの機能の一部、または全部が失われることや、障害を受けることがあります。生活にも影響を与えることになりかねませんので、治療の時には後遺症にも注意してください。

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